KAIZEN会議
少し未来の話になるかもですが、パートナーモデル・代理店モデルがうまくいくとルーチンの仕事も売上に合わせて増えていきます。
パートナー営業・代理店営業の危険なところは、仕組み化されれば何もしなくても日々やる仕事があるということです。
自分にくる仕事をこなしていれば仕事した感が出てしまう危うさがあります。
経営視点だと仕組みが回っているので問題ないかもしれませんが、1ビジネスマンとしてはこんなに面白くないことはありません。悪くいうとまさに会社の歯車です。
なのでやはり自分にしかできないような、今しかできないような攻めの企画や営業を担当パートナー様・代理店様にしていくべきだと思います。
そのために必要なのは業務の改善です。
ここでは私が実際にKAIZEN会議と銘打って業務改善した方法をご紹介するのでご参考下さいませ。
サイボウズの記事でも紹介されてるので、こちらも合わせて見てみると参考になります。
流れとしては下記3つです。
1.業務棚卸し
2.優先順位つけ
3.解決策のディスカッション
打合せ時間としては2時間くらいあると安心かなと思います。
それでは順番に見ていきます。
1.業務棚卸し
ここではあなたとあなたのチームメンバーとで、今のルーチンや突破的な仕事などすべて棚卸しします。
おススメは俄然、ポストイットでのブレストです。
私は元々
「ポストイットでワークショップ?なんかこそばゆいし、やってる感出してるだけで意味ないっしょ。そんな時間あったらお客様先行ってこいよ。」
的なクソみたいな斜めから見ていましたが、今は考え方が180度変わりました笑
かなり有効なツールです。万が一私と同じ偏屈した方がいれば一度実践して見てください。
およそ10-15分くらいでざっとポストイットに今の業務を書き出しましょう。
ブレストなので、粒度も関係なし、もちろんMECEでなくて大丈夫です。
またポストイットに書くときは、ボールペンでなく、かならず太めのマジックをおススメします。
ボールペンは張り出すと見えにくいので、全体への共有化が半減しちゃいます。
2.優先順位付け
では大量に出た仕事、ここではどれから倒していくか優先順位を決めていきましょう。
おススメはシンプルに4象限に分ける方法です。
ただ重要なのは軸。
一体何にすべきなのでしょうか。
やっぱりよくある
緊急緊急でない、重要重要でない?
それとも
売上の大小?
いや、工数大小か、もしくは実現可能性か。
いろんな軸があると思います。
私のオススメは、ここでもメンバーとまず軸のブレストをしてみてください。
同じくポストイットで。
仕事棚卸しほど出ないと思いますが、人によって意外に違ったりします。
みんなで話し合って、今回の目的やチーム事情など鑑みて、オリジナルの4象限を決めましょう。
4象限ができたら、先ほどの仕事を当てはめていきます。
ざっくり分けられればいいので、感覚的でokです。
3.解決策のディスカッション
さてここまできたらあとは、倒すべき業務の象限を決めて、優先度が高いものからみんなで話し合いましょう。
例えば、工数と売上貢献度という軸の場合、「工数大」でかつ「売上貢献度低」のような仕事から倒していきます。
解決方法のディスカッションとしては
・そもそもやるべきか、なんのためにやっているのか
・自分たちがすべきか、他にお願いすることができないか
・システムなどツールでの解決はできないか
・お金で解決できないか
などの視点があると前向きに進むかと思います。
またこの時に重要なのが
・今いるこのメンバーで解決できることか、それとも上司や他部署や他社などに相談しないと解決できないことか
です。
解決策が全て後者だった場合は心配です。
問題が大きいのか、もしくはディスカッションが他責化の方にいっているかです。
極力自分たちで解決できる方法を考えましょう。
また上司や他人をあてにする解決策の場合は、せめてその場でその人に電話や連絡、もしくはtodoとしてメモしておいて、必ずアクションすることを心がけましょう。
当たり前ですが棚卸しして優先順位付けしても解決策が実行されないと価値は0なので一番意識すべきところです。
そんな感じで、ルーチン業務を圧縮してコアな仕事楽しい仕事を全力を注ぎましょう。
私が作ったオリジナル資料のキャプチャを下記で共有しておきますのでご参考に。
パートナー様との商談で大事なこと
パートナーセールスの仕組みができてくると
「◯×商事に提案できそうだから同行してくれ。」
という相談も増えてくるかと思います。
どんな握りができても実績が伴わないと意味がありません。
逆にいうと実績ができると協業が進む後押しとなりますので、商談はとても大事です。
パートナー営業での商談で意識すべきことは下記3つかと思います。
・あくまでパートナー様がフロント・ハンドリング
・パートナー様の売りたいものを意識
・パートナー様への勉強会だと思って説明
ひとつずつ見ていきましょう!
1.パートナー様がフロント・ハンドリング
商談でテンションが上がりますが、あくまでパートナーさんのお客様、直案件と違ってしゃしゃりでないような意識が必要だと思っています。
例えば私は名刺交換も必ず先にパートナーさんにしてもらってから自分がするように。
商談の開口一番ももちろんパートナー様から。
「パートナーさんによってはまるっと投げてくるからそこまで気にしなくてもいいのでは?」
そう思う方もいるかと思いますが、しっかりフロントを意識してもらうことで、今後自分なしでも商談クロージングしてもらえるようになります。
究極は自分の同行なしの仕組みが理想なので、流されないことが重要です。
2.パートナー様の売りたいものを意識
メーカーとしての同行で自分たちの商材の商談ではありますが、気持ちはパートナーさんと思ってもらったほうがよいと思います。
例えば自社のサービスの提案をしながら、パートナー商材の基幹システムやMDMなどの話を話してみたり。
「そういえば基幹システムは今どこ使ってるんですか?」
「これってLEDライトなんですか?」
「決裁権って誰がどれくらい持っているんですか?」
「予算はいつ頃から決まるんですか?」
「競合はきてますか?」
パートナーさんは普段お客様接点があるからこそ、今更聞けないこと聞きづらいことはたくさんあるはずなので、スポットでしか出てこない自分が代わりになって聞いてみる
とよいと思います。
特に自社サービスがパートナーさんにとってフックツールの位置付けの場合は有効です。
3.パートナー様への勉強会だと思って説明
「では今日はメーカーさん来てますので、具体的な説明を酒本さんお願いします」
そんな流れで説明することになると思います。
ここで重要なのは、もちろんお客様に向けて話すのですが、隣にいる営業さんにもわかってもらうことが大事です。
なぜなら、目的は案件の受注と合わせて、同行した営業さんの製品理解や提案方法を学んでいただくこともあるためです。
そのため、こちらが説明する時間も定期的にパートナー様を見たり、たまに話を振ったりして意識してもらうようにした方がよいです。
またお客様は理解が早くてもパートナー様がまだ理解してないと思った場合は、パートナーさんのスピードに合わすことも大事です。
以上が、パートナー営業・代理店営業が商談で意識すべきことかと思います。
代理店営業・パートナー営業の楽しさ
代理店営業、パートナー営業ってどこが楽しいのでしょうか。
今回はどちらかというと現場よりの話です。
最初普通に直営業がしたかった私がパートナー営業をして、よかったこと、楽しかったことをつらつらと書いていきます。
1.代理店・パートナー様のすごい人と仕事ができる
なんといっても醍醐味の一つは、パートナー様のすごい人と会って仕事ができることで
す。
もし自分がパートナー企業に就職してたら何十年いても会えないような人に、パートナー営業だと若手の時から会えたりします。
私も一年目から数多くのパートナーさん内ですごいと尊敬されている方々と一緒に仕事をさせてもらいました。
そういったすごい方々に揉まれて今があります。
半分はパートナー様に育てていただいたと思ってます。
2.世の中の当たり前が見える
メーカーやサービス提供側にいるとどうしても自社視点が強くなりがちです。
パートナーさんは多くが商社機能としてたくさんの商材を取り扱ってます。
パートナー営業になることで、競合商材はもちろんその他多くの製品やサービスを目の当たりにして、自社製品の客観的な位置付けを把握することができます。
世間を知ることができるとも言えるかもしれません。
3.代理店・パートナー様とのチームプレイ
協業が進むとお互いの知恵を出し合う関係になります。
また商談単位でも仲の良い営業さんも出てくると思います。
そうすると阿吽の呼吸でお客様だけでなくお互いにメリットのある三方よしの提案が自然とできます。
パートナーさんとそれを暗黙の了解でやりとりして、うまくいった時はなかなか素敵な商談時間だったなと。
4.担当する数字が大きい
他の記事にも書きましたが、協業がうまく進み、直営業一人では到底到達できない大きな数字を担うことになります。
営業として大きな数字を担当したい人にはもってこいでしょう。
5.仕事を通して社外に仲間ができる
パートナーさんはもちろんですが、隣にいる他メーカーの人とも連携が進めば一緒に仕事をする機会がぐっと増えます。
私は以前、自社、パートナー様、他メーカーさんの三社で新規事業のワークショップを業後にやることがありました。
それを通して侃侃諤諤議論した人たちは、取引先というより仲間のような感情が生まれてとても新鮮でした^^
6.営業なのにマーケティング
パートナー営業と聞くとザ営業なのかというとそんなこともありません。
むしろ半分営業・半分マーケという方がしっくりくるかもしれません。
マーケティングでいう4P(製品・価格・流通・プロモーション)のうち、流通とプロモーションの2つは担う形になると思います。
営業なのに
セミナー講師、メルマガ、販促物の企画、動画作成、コンペ企画、旅行企画、広告記事の企画、フェア対応、アライアンス企画、プレスリリース打ったり、カタログ作ったりと
アイデア次第でかなりなんでもできます。
この辺りもまた醍醐味かなと思います。
人によってやりがいや楽しさは違いますが、今もし
「代理店営業ってなんやねーん。直営業が良かった」
とか悩んでる方がいればご参考くださいませ。
展示会・フェアの参加目的とは
今回は展示会・フェアについて書きます。
代理店営業やパートナー営業をしてると仕事として出てくるのが、フェア対応!
パートナーさん独自のフェアや展示会に出れるなんて幸せなことです。
ただ終日対応も多く、
大手の会社は外注してたりしますが、我々ベンチャーにそんな余裕もありません。
そんな中よく聞くのが
「こないだフェア出たけど集客も微妙だし意味なかったよ。。」
的なネガティブトークです。
もちろん案件化のみを目的にしていたらそんな不満が出るのはわかります。
ただほんとうに目的は案件化だけなのでしょうか。
私はいろんな人やモノが集まる展示会・フェアが大好きです。
私なりに見つけた目的やできることをまとめてみましたので、ご参考に。
1.全体感知るための情報収集
まずは代理店様の全体感を知るために展示会場を一周しましょう。
できれば始まる前にぐるっと一周。
始まったあとしか時間がなければ、お客様が少ないタイミングで 隣の人に
「少し抜けます。携帯番号書いてる名刺をこちらに置いてますので、お客様きたらお伝え頂けますでしょうか。」
とお願いすれば、迷惑最小限で動けます。
展示はトップの人や担当者が数多ある商材から選りすぐられて展示されます。
世の中の流行りだからか、昔から出てるからか、試験的に出てるのか。
なんとなくその代理店さまが何を注力してるのか、展示内容や場所から推測できるはず
です。
2.キーマンの方にアプローチ
展示会やフェアはある程度費用がかかりますので、パートナー様・代理店様の役職のある方も必ず様子を見に来ます。
役職者がわからない方は朝の朝礼で話してる人をメモしたり、他の人に聞いてみましょう。
普段会えない方々がひょこっと顔出されてます。飛び込みでも紹介伝手でも無理な人が目の前にいます。
行くしかないでしょう。
提案したい内容が明確なのであれば、事前に1枚企画書を作っておくとよいでしょう。
3.協業先を探す
展示を回った中で
「あれ、これうちのサービスと補完関係にあるかも」
とか
「ここが一番売れてる製品か。なんとか連携したいな」
という思いが出てくるかと思います。
そんな時は突撃で展示で立ってる人にアタックしましょう!
名刺交換はもちろん、サービスの説明を受けてもらったり。
ただフェアの目的は参加してくださったお客様が最優先なので、アイドル時間だけでお願いします。
また話に夢中になりすぎないよう、話しながらもお客様が近くにいないか注意しましょう。
4.競合サービスのリサーチ
逆に競合サービスもあります。
商談ではよく競合の名前を聞いても、競合の担当営業なんて実際見たことないケースがほとんどです。
フェアのおもしろいところはそんな人に出会えることです。
ぜひ名刺交換したりサービスの案内を受けに積極的に動きましょう^^
よく名札を裏返してお客様のフリして、探偵のように競合調査する人がいますが、公明正大にどかんと行きましょう。
そんなこと言っても向こうは警戒するんじゃないの?
たしかにそうですが、私がよく言ってたのが
「社会人●年目で、右も左も分からず、、、勉強させてください!」
「名前よく聞くんですよ!これが噂の!勉強させてもらってよいです?」
とかとにかく低姿勢作戦です笑
やり方はお任せしますが、とにかくこのフェアでしか競合の人とダイレクトに会話できないという貴重な機会だということを認識しましょう。
5.成功してる他社から学ぶ
自社には全然お客様がこないが、ふと見渡すとある会社だけ異常にお客様がいてることが往々にしてあります。
そんな時はなぜあそこの会社だけうまく言ってるのか考えましょう。
いえ、考える時間があればもう直接その会社にヒアリングしにいっちゃいましょう。
なぜそんなにお客様が多いのか、いつから代理店様とは取引があるのか、
代理店様の担当者は、日々の活動は、トップ同士は、担当何人いるのか、
年間何件何円売れてるのか、他の代理店も同じ状況か、アドバイスあるか
などなど質問責めで聞いてみましょう。
6.お客様だけがターゲットじゃない
あと忘れがちなのが、展示会で集まるのはお客様や展示スタッフだけではありません。
パートナー様・代理店様の営業さんも集まってます!
うまくいけば、こじんまりした勉強会をコツコツするよりも、展示会で営業さんにアプローチした方が早かったりします。
特に情報収集してる新人営業さんは資料だけ持って行くところを呼び止めて、時間があれば詳細案内しましょう!
ふらっときた営業さんにも積極的に声かけして行きましょう。^^
ざっくりそんな感じです。フェア出展時のご参考に。
勉強会の設計の仕方・心得
ここでは代理店営業・パートナー営業で多い勉強会について。
協業がうまくいき、実績も出てきた際によく言われる
「うちの営業全体に一度勉強会してくれませんか?」
というオーダーがあります。
もちろんこんなありがたいオーダーが来たら即okです!
ただここからの準備次第で勉強会横展開されるか分かれます。
私が大事だと思うことを一つずつ書いていきます。
1.基本情報をまず聞く
やります!って言った後によくあるのが、あれ何人参加だっけ、何分あるんだっけ、と詳細わからないパターンです。
やると言ったのにもう一度そのあたり聞くのは恥ずかしいなぁ、なんて思わず必ず確認して下さい!
下記項目を参考に
・勉強会の目的
・勉強会に至った背景
・日時と場所
・勉強会の時間
・環境(会議室なのか、プロジェクタ使えるのか、立ち話だけなのか)
・参加人数
・参加者の詳細(部署、年次、知識セットなど)
・単独か複数社か
・枠組み(今回特別に?毎週やってる枠?)
・資料提出の〆切
この辺聞かないとよくあるのは、めちゃめちゃ気合いれてパワポ作って当日行ったらまさかの朝礼での口頭で10分勉強会とか笑
当日のイメージ沸かすためにも細かく聞きましょう^^
2.自分の頭だけでなく必ずレビューを
これ聞くと当たり前じゃん、先輩にレビューもらうよって人もいるかもしれませんが、そうじゃありません。
レビューをもらうのは、当人であるパートナーさんからです。
依頼してくださった担当者に必ずレビューをもらいましょう。
さらに一番よいのは参加予定者のイケてる人にレビューなんてもらえれば最高です。
基本はサービス提供社やメーカーは、無意識にこっちよがりの話が多くなります。
ひたすら実績アピールして終わっちゃうメーカーとか、目も開けてられません。
現場が必要としてる内容に寄せるため、ぜひ。
ネタバレして恥ずかしいとかそんな時間ないとか言い訳はなしで。
これほんとにおススメです。
とりあえず今すぐいついつにレビューして下さいと連絡して下さい。
〆切できれば体が勝手に動きます笑
3.コンセプトと内容を決める
パートナーさんレビューまで3日前、早く作らねば。
この時によくあるのが
「とりあえず以前使ったセミナー資料をうまく組み合わせてみるか」
「そういえば別の代理店向けに●●さんが作った資料が再利用できそう」
「社内向けの資料をさくっと作り変えたらいえる」
的な発想です。
大体パワポ触りまくって、めちゃめちゃ時間かかったのに資料わけわからんくて死亡します。
スライド数多くなりすぎてワロタ的な。
今回パートナーさんから目的や経緯をすでにきいてるはずです。
そして我々にも目的があるはずです。
その辺を踏まえて下記をまずはテキストでまとめましょう。
・目的
・コンセプト
誰に:
何を:
・どうやって
これだけ書くとわけわからんかと思いますので、例えばある勉強会でサイボウズの私がやったので言いますと
・目的
・基幹システムとの相性をアピールしてkintoneの販売してくれる支店を増やす
・コンセプト
誰に:kintone知らない新宿支店のシステム営業さんに
何を:「こんな感じでkintoneも基幹システムの商談に繋がるんだ。案件あれば電話しよう。」と言って頂く
・どうやって
・本日のポイント3点
・kintone概要とデモ
・基幹システム連携事例
・基幹システムへの案件化事例
・担当者連絡先、電話番号
・よくある質問集
とかですかね。
とにかくコンセプトを実現するために何をすればよいかだけ考えて下さい。
その過程で過去資料や他人の資料を拝借するのはありです。
またパートナーさんのレビューは、このテキストだけメールで送っちゃうのもありかと思います。
4.担当者と現場のギャップ
基本は窓口担当者に確認すればokですが、やっぱりギャップがあることがあります。
電話番号知ってる現場の人がいれば電話でさくっと
「今度●●というような勉強会があるのですが、こんな内容で違和感あります?」
と聞いてみましょう。
5.当日の心得
機器トラブルなどもありえますので、30分前くらいには現地着で。
気分は結婚式二次会の幹事くらい慎重に。
事前に配れる資料は机に置いたり。
とにかくメーカーよがりにならないよう、パートナー様代理店様視点を忘れずに。
言葉が社内用語になってませんか?むしろパートナーさんの社内用語使っちゃうぐらいが素敵です。
あとは決めたコンセプトだけ念頭に置いてプレゼン!
ご武運を祈ります。
そんな感じです。